水ぶくれ?口内炎?
2016.9.30
『下唇の内側に知らないうちに「水ぶくれ」ができていてビックリ!口内炎かと思ったけど、痛みはない。でも、なんだか日に日に大きくなっている気がする・・・。』
最近、このような症状で受診する患者さんが増えています。下唇にできる半丘状の「水ぶくれ」・・・これは「粘液嚢胞」かもしれません。
「粘液嚢胞」とは半丘状の粘膜のふくらみで粘膜と同じような柔らかさです。痛みはほとんどありません。この水ぶくれの中は「唾液」です。舌や唇、頬の粘膜には「小唾液腺」がたくさんあります。口の中の粘膜をいつも湿らせておく役目をします。「粘液嚢胞」はこの小唾液腺の分泌がうまく行われずに溜まってしまった嚢胞です。小唾液腺がある部位ならどこでもできる可能性はありますが、下唇が一番傷つきやすいので、ここにできる人が多いです。
ではなぜ分泌がうまくいかないのでしょうか?それは小唾液腺が傷ついてしまうことが原因です。唇を噛んでしまったり、歯の先端がいつも当たることを繰り返しているうちに粘膜に傷がつき、その傷が治ろうとする時に唾液を出す管が詰まってしまうのです。
嚢胞は何かの拍子に傷がつき破れると中の唾液が出てきます。一旦しぼんで小さくなり、このまま自然に消えて治ることもありますが、ほとんどの嚢胞が再び大きくなります。大きくなっては噛み、また膨らんで・・・を繰り返すうちに表面が固くなり自然治癒は難しくなります。
歯科医院での治療方法は、麻酔をし嚢胞とその付近の小唾液腺を摘出します。痛みもほとんどなく、最後に傷口を縫合し1週間後に抜糸をします。抜糸後、しばらくすればどこに嚢胞があったのかわからないくらい綺麗になります。手術以外の方法ではレーザー照射があります。
下唇にできた「水ぶくれ」でお悩みの方は、ぜひ一度「青葉歯科医院」にご連絡ください。